2016年6月20日月曜日

もしソニーがAIBOを作り続けていたら

日経ビジネスに怒涛のソニーOBインタビューが掲載されていますね。



オレの愛したソニー



元SMEJ丸山さんから始まり、伊庭さん、大曾根さん、土井さんと、錚々たるOBの未だにソニーを熱く思うコメントを見てると、自らもソニーの厳しい時代を過ごした小さなOBとして「どうしたらよかったのか」「これからどうすればいいのか」ということを色々と考えてしまいます。



色々な観点ありますが、土井さん中心に複数のOBが触れているAIBO。



私自身ソニーに入る前から、AIBOのECサイト立ち上げで絡んでいたこともあり、また、AIBOを担当していたエンタテインメントロボットカンパニー(ERC)のプレジデントが、その後私のボスになったり、今も遊んでもらっているキャンピングカー仲間に元ERCの方が居たりと、浅からぬ因縁を感じております。



で、そのAIBOを辞めたことは経営判断ミス、という文脈で語られているわけですが、では続けていたらどうなったのか、勝手にシナリオを考えてみました。








1999年のERS-110シリーズに始まり、2006年に販売終了したERS-7シリーズまで、他社のなんちゃって製品の発生まで生み出したムーブメントを起こした「ペットロボット」という商品性。

AIBOの終焉とともにそのジャンル自体が市場から消失したように思える。

でもちょっと調べてみると何かしら商品出てるんですよね。ペットと言うより人型のパートナーロボット比率が高まっていますが。







ディアゴスティーニ商法でも有名になった"ロビ"





ソニーもQRIOとして2足歩行ロボット開発してましたがAIBO事業の終了後社内開発チームも解散となり商品としての日の目を見ずに消えてしまいました。(残念)




スマートキーじゃない方の"Qrio"




ですが、当時販売したら100万円くらいか、と言われていたQRIOはコンシューマ製品としてはすぐには成立しなかったでしょうね。B2BでPepperのような展開をしつつ量産・コストダウンで廉価版でどこかのタイミングでコンシューマ版を出す、という流れになっていたでしょうかね。

そのうえでパートナーロボットとしてのQRIOがスマホとは言わないまでも世間一般的な商品カテゴリに育ったかどうか。



その後、ロボット的な要素をもったスピーカー「Rolly」が2007年に出ました。そのころソニーミュージックに出向し、音楽SNSを運営していて、RollyのモーションデータをSNSでシェアする機能を拡張開発をするなど、応援してましたが、残念ながら第一世代だけでディスコンとなってしまいました。(残念)




くるくるダンスしながら結構いい音鳴らしてた"Rolly"



そんな中昨年のCEATECに出ていたシャープのロボホンはスマホに変わるコミュニケーションガジェットの可能性を見せてくれる面白いコンセプトの商品だと思いました。




写真、色々な意味でかわいいシャープの"ロボホン"




これがこのままスマホに置き換わるわけでなく、まずは(昔ソニーの十八番だった)人柱的な取り組みですが、シャープはAIとIoTを組み合わせたAIoT家電(ココロプロジェクト)を標ぼうしており、今後AIを基盤としたコミュニケーション機能に重心を移していくのでしょう。



そしてソニー、今年のバルセロナMobile World CongressでXperia Agentを展示





縦目が意外とかわいい"Xperia Agent"(製品時にはかわいいネーミング期待)





ロボットというほどではないが、顔らしきものがあり、左右に回転しながら目をパチクリさせる様は何とも愛嬌がある。


Siri、OK Googleなど、音声認識が一般化し始め、AIによる認識・解釈・対話などが高度化するに連れ、ユーザインタフェースとしてのパートナーロボット的メタファが生活の中に根付く現実感が増してきてます。(それでもまだ個人的には"OK Google"を家や街中で使おうとは思えないが..)





で、前置き長ーくなりましたが、ここからが「もしソニーがAIBOを作り続けていたら」という仮説。





ロボホン、Xperia Agentに共通するデバイスとして、プロジェクターがあります。


ロボホンは、音声による入出力の他、プロジェクターで床や壁に情報を提示し、Xperia Agentも視線を床に向けながら情報を床に投影します。





もしAIBOやQRIOのようなロボットをソニーが作り続けていた場合、イメージャーで捉えたその場の映像で状況を解析し、プロジェクションマッピングをリアルタイムで生成するようなギミックを展開したのではないかと想像します。


ロボットですから家の中でも主に追従して、キッチンでレシピを、リビングで映像や音楽を、勉強部屋で練習問題を、みたいなことを随時投影できるわけです。(明るさや壁面に左右されますが)


さらには周辺のリモコン操作対象機器とも協調してスマートホームのコントローラにも最右翼ですし。Rolly以上の高音質スピーカ搭載してAudioとしてもラジカセ以上に活躍できるでしょう。


ラインアップとしてロボホンみたいなモバイルロボット展開すれば持ち出しも可能になるわけですし、リビングフロアは大きめ、ベッドルーム&持ち出しは小型みたいな使い分けもできそうだし。





同じことはタブレットを持ち歩けばできるわけですが、ロボットならその持ち歩きすら必要ないということと、愛着性はより高まりますので、ペットという位置づけからまさにパートナーとして、エンタテイメント性の高い個人秘書的な役割を担えたのではないかと思います。





今からでもできることあると思いますが、市場を先んじるタイミングは逸してますね。


ソニーはAI要員増強していたりもするので、VR絡めるとか、さらにぶっ飛んだコンセプト引っ提げての再展開期待したいところです。(ロボティクスエンジニア、まだ残っているだろうか..)